《夏本番》
先週金曜日で中間考査が終わった。新型インフルエンザのニュースに毎日が緊張しながらも無事に終えることができた。今回の新型インフルエンザは弱毒性であったため、当初予定された体制ほど厳しい措置ではなかったが、それでも社会的影響は少なくない。生徒・学校・家庭が同じような不安を抱えて過ごした一週間だったが、油断できない状況はまだ続いている。
高校生にとっては中間考査が終わると「夏本番」となる。一つは勉強に集中する時季であり、もう一つは、部活動の時季である。勉強は毎日集中するのはいうまでもないが、これから夏休みまでにどのように集中するかで大きな差がでる。今週は各自、中間考査の結果を確認して冷静に判断してほしい。自分の課題は何か。希望進路の実現に向けて、どのようにそれを解決していくか。
1年生は中学との違いを知り、日野校での3年間にどう向き合うかを判断する最初の材料となる。2年生は1年次の課題がどこまで整理できたかを知り、今後の明確な進路決定に向けた戦略を練るために活かす。そして3年生はいうまでもなく、期末までを終着駅の一つと考え、最終的な詰めに入る時季である。これらはあくまでも例示であり、人それぞれに意識付けには差があるだろう。しかし、何も感じない、何も考えないで済ませないでほしい。
感じることや考えることは意識と関係がある。気持ちが逃げていると何も感じなくなるし、何も考えようとしなくなる。前に進もうと強く思うことでそこにあるものが見えはじめ、ものごとを適切に感じたり、適切に考えたりすることができる。めんどうくさい、意味がない、無駄、などは感じたり、考えたりしていることにはならない。これらは逃げの姿勢に入ったときに共通する、いわば「定義」のようなものであり、適切に考えたり、適切に感じたりすることとは根本的に異なるものであって、判断や決断とは無縁の「気分」なのである。
部活動については3年生にはとりわけ意義深い時季といえる。高校生活の思い出の多くがここから生まれる人が少なくない。最後の勝負に出たとき、一人一人が真剣に感じ、真剣に考え、悩みぬく。その交流を通じて仲間意識が高まり、ある種の高揚感がチーム内に発生する。ほとんどの部活動はこれからこの時期を迎えるだろう。短い時間であるが、その高揚感がチームやメンバーに与える相乗効果を実感して欲しい。それらはこれから実社会を生きていくためのヒントになるはずだ。
最後に、今日から教育実習が始まる。日野高の先輩たちが、大学で学んだことを実習という形で後輩に還元するときでもある。先輩として、教師として、実習生にとっても生徒にとってもフレッシュな体験ができるだろう。互いの存在感を積極的に活用してほしい。
都立日野高校
校長通信
平成21年5月27日
第10号