都立日野高校
校長通信
平成21年12月21日
第20号

《交流の輪
 12月16日、七生特別支援学校との今年度2回目の交流会が行われた。今回参加した団体は野球部、ダンス部、生徒会の3団体、総勢54名(引率3名)である。生徒会は主催団体なので毎回参加している。ダンス部は今年から始めたダンスのコラボのため双方へ出向いて何度も一緒に練習を積んできた。野球部はベストメンバー13名で今回が初めての参加である。
 七生特別支援学校生徒の司会進行で会は進んだ。進行が手際よく、全体の空気を一つにまとめて盛り上げていく。始めに、野球部の今年の試合の一部(放映されたもの)をビデオで紹介した。七生の生徒はそれを熱心に見て、あの感動を共有してくれた。続いて野球部生徒によるキャッチボールから主軸打者のトスバッティングを行った。その後、支援学校生徒と本校野球部とのキャッチボールへと続く。野球部とキャッチボールをやってみたい生徒を募ると七生の生徒は次々に手を挙げて参加していった。内心私は心配だった。ボールを受け損なったら大変なことになる。顔に当たってケガをさせたらどうしよう。ボールがへんな方向へ飛んでいったりしないだろうか。しかし、心配は見事に外れた。七生の生徒はみな、ボールをしっかり受け取り、力強いボールを返してくる。そして、本校エースのピッチングを七生のキャッチャーが受け取るデモが始まった。距離も実際に近い距離だ。これも想像を完全に覆してくれた。野球の経験があるのだろうか。何の違和感もなく、本校ピッチャーのボールを当たり前のようにミットに納めて力強く返球する。しかもキャッチャースタイルが本格的だ。座ってボールを受け取るのは難しいことである。特に面識のない相手からのピッチングをキャッチするのは難しい。私も遊びでやったことがあるが怖さが出るものだ。七生特別支援学校生徒の運動能力を確認した。
 続いてダンス部と七生の表現活動部によるコラボが始まった。こちらは、11月14日に多摩社会教育会館(立川市)で実際に公演した内容である。あのときの反響は大きかったが、それをここで再現した。コラボで難しそうに思われるのは支援学校生徒と1対1で手をつなぎ、パートナーを作って踊るところである。見ていると、互いに行動スタイルが違うのと動きのテンポが違っている。そこを乗り越えて一組ずつパートを組み、全体でいかに調和のとれたパフォーマンスを演じるか、そこが一番難しいところのように思えた。これを成功させるために双方の学校に出向いて5回ほど練習したという。11月14日の公演ではダンス部の顧問も始まる前は心配だったという。割れるような拍手がそれを杞憂に終わらせた。
 このような活動を通じて生徒のみならず、私の視野も広がっている。本校に来るまでは特別支援学校の生徒と身近に接する機会は無かった。前任校で初めて定時制(夜間)高校を経験したときに感じた新鮮な感動を再び思い起こしている。あのとき、教育の原点を見たような実感がした。今、また、新たな知見を得ようとしている。協力してくれた関係者のみなさん、七生特別支援学校生徒のみなさん、ありがとう。よいお年をお迎え下さい。

 

 

 

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